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シキールの開発ストーリー

シキール

2013年3月に販売開始

フェンス基礎ブロック兼用
化粧付境界ブロック

シキールの魅力

ブロックで境界を施工するには日数を要します。型枠や鉄筋の設置、生コンクリート打設と養生、その上でブロック組積。さらには天気に左右されたり職人の人手不足もあったりと、さらに日数が増えてしまうことも。

この製品では職人の技が必要なその工程を縮小し、天気にあまり左右されずに施工できるため、短い工期や施工延長が長い工事などに適しています。また、型枠を設置して生コンクリートを打設する工程が無いため、すでに建っている家などとの境界を作る場合にも便利です。
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シキール愛されストーリー

宅地用3製品のなかで最初に生まれた「シキール」。土木建設用以上に見た目の美しさが求められ、試行錯誤を重ねました。これまでに培った強度の知識も駆使し、見た目と強度共に納得がいく製品が無事に完成。2013年に発売を開始したところ、工期が短いコンビニエンスストアの造成などで一気に使われるようになりました。

大震災後に見えた
ニーズと、反響と

梅山 英晃

営業としてシキールの良さをお客様に直接届ける

開発のきっかけは
東日本大震災

もともと土木や建築業界での職人不足は問題でしたが、東日本大震災以降に熟練工が東北地方に集中し、この辺りでの人手不足は一層深刻化しました。その状況に困っていたお客様から『武井工業所さん、人手不足を補うような製品を何か作って』と言われるようになりました。

武井工業所としても人手不足に貢献したいという思いと、ちょうど新製品を作ろうとしていた機運が合い、熟練工が必要な工程をプレキャストコンクリート製品化することになったんです。

コンビニエンスストアの
造成で、名前がひとり歩き

ある設計会社がコンビニエンスストアの店舗開発をしていて、そちらで1度シキールを使って気に入ってもらい、以降どんどん使ってもらえるようになりました。
この辺りで新店舗を造成するときは大体使っていただいたので、私たちが製品を売り出す前から『武井工業所のシキール』と名前がひとり歩きして大変ありがたかったです。

当初は売れるかどうか心配でしたが、おかげで民家や店舗などに次々と使っていただき、シキールの型枠を増やすこともできました。敷地全体にシキールを使うというより、部分使いする形で重宝されていますね。

厳しい目のお客様にこそ
信頼される、安全性能

私が担当をしているお客様で、厳しくて有名な方がいるんです。ある都市開発でシキールが設計書の中に組み込まれたとき、その方にすぐ呼び出されました。『底板がこんなに短いと土圧に堪えられないだろう』と、強度の根拠を提示するよう求められたんです。

シキールは単価を上げないように削れる部分を削りながらも、試験で強度を確かめながら設計し、計算書という根拠もしっかり持っていましたので、何度かのやりとりで十分納得をしていただけました。

お客様が厳しい目を持つのは、造成への責任をしっかり持っているからですよね。そういう安全面に厳しい方にこそ納得してもらえる製品作りが本当に大切だと思っています。

寸法規格は
多めに想定してから、削る

小野寺 謙史

シキールの設計チームの一員として
規格化に携わる

サイズの規格化までに、
たっぷり話し合う

今販売している製品は、標準タイプは2種類、土留めタイプは3種類あり、この5種類に絞り込むまでに結構時間を費やしました。

規模の大きい施工で使えるよう、高さ1000mmや1200mmの製品も検討しましたが、お客様から生の声を集めつつ社内で話し合いを重ね、その結果『小規模な施工で使う製品を作る』と定まったんです。

この5種類で『敷地のあっちは500㎜の標準で、こっちは700㎜の土留めタイプで』と使い分けられるという想定です。生産管理のしやすさを考えると、最初から『これとこれだけ作ればいいか』という必要最小限の規格化が効率的かもしれません。

でも武井工業所のものづくりでは、お客様の状況を想像していつも多めに想定してから減らします。設計者としてはそれだけ図面との格闘になりますが、苦ではありません。お客様に愛される製品になるには、ちょうど良い選択肢があることが大事だと思っています。

みんなのアイディアを
取り入れる

模様は主張し過ぎずどこにでも溶け込むデザインが扱いやすいだろうと、デザイン候補を実寸大にコピーして社内みんなで投票して決めました。
また、コーナー用のシキールの底板を四角く切り欠いたところにもぜひ注目して欲しいです。これがあることで90度の角度で製品同士をかみ合わせることができ、さらにボルトで締めるので簡単には外れません。

また、社員のアイディアでコーナー部の側面には模様を付けました。
武井工業所のものづくりでは社内でたくさんの意見を集めます。『それいいね』と採用していくので、みんなが愛着を持った製品が生まれていくように思います。

製品が実際に
使われることが誇り

設計の仕事って、普段はパソコンで図面書きや割付をしているので外に出ることが少ないんです。でもたまに外に行くようなときに、『あ、ここにシキールある!』と見つけることがあって、しかも私が割付をした製品がぴったり収まっているのを見かけると、携わった誇りを感じますね。自分で図面を引いたものを実際に目にするのは、シンプルに嬉しいです。

それから何よりの自慢は、1度シキールを使っていただいたお客様に結構高い確率でリピーターになってもらえることです。使いながら『次はこういうところに使ったら便利だな』と考えてもらえるというのは、私たちが考え抜いた思いが届いているということだと思うので、大変やりがいがあります。

ほどよい白さと
美しい模様、
その品質を守る

戸崎 智史

工場長として、
品質の統一や生産管理をする

納得をして
お金を払えるかどうか

自社製品ではここまで民間向けに特化した、しかも宅地用の製品はありませんでした。ですので、自分自身が家を建ててシキールを使うと考えたとき、納得してお金を払えるかを基本に取り組みました。

せっかくの新築で、汚い製品を家の前に並べたくないですよね。どの製品もそうですが、実際に使う方が満足するものに仕上げるため、工場長として製造班との意思疎通を大切に、品質や生産の管理をしています。

色味への
トライアンドエラー

コンクリートというのは同じように作っても、毎日色味が変わってしまうものなんです。腕の良い陶芸家でも、少しずつ違うものが出来るのと似ています。それでも宅地用の製品で隣り合っている製品の色が違っていてはいけないので、どうすれば色味を統一できるかと考え、コンクリートを乾かすための養生(蒸気を入れて乾かすこと)に着目しました。

冬は夏より2時間多くするなど、季節に応じた蒸気の強さと時間に気をつけて調整するようにしたんです。蒸気をしっかり入れて乾かすほど白くなりますが、白過ぎると今度はそこに色を合わせるのが大変です。いい塩梅の色味を見つけ、なるべく均一な色味を出せるよう生産しています。

製造班みんなの士気を
大切に

プレキャストコンクリート製品を製造する仕事は、かなりの重労働です。その製造班の一人ひとりがやりがいと誠意を持って取り組んでいるので、見た目がきれいで強度が確かなシキールを日々生産することができています。

その良い働きのおかげもあって、シキールの販売実績は上がっています。工場ではお客様からの評判を直接聞くことはできませんが、配送のドライバーさんから伝え聞くこともあるので、朝礼でそれを伝えるなど、少しでも士気を保てるよう意識をしています。

これからもみんなで一つひとつ丁寧なものづくりをしていくために、製造班に感謝を伝え続けていこうと思います。

製造の手間を減らす工夫、
それが良い製品作りに
繋がります

河内 啓二

製造班として、シキールを一つひとつきれいに作る

凹凸の深い模様を
きれいに出す

ここまで模様がしっかりとある製品は初めてだったので、その凹凸をきれいに出すことに最初はとても苦労をしました。

型枠には「離型剤」という油を塗ることでコンクリートをきれいに脱型できるようにするのですが、当初はきれいに型枠から外せなかったんです。それで何種類かの離型剤を試して、最終的に2種類の離型剤を部位によって塗り分ける方法で、きれいな模様のまま脱型できるようになりました。

また、きれいな模様にするために大きかったのはコンクリートの種類ですね。初めは土木用製品で使っている通常の生コンクリートだったのですが、それでは生コンクリート中の空気を分散させきれず、型枠から出したときに気泡がたくさん現れてしまいました。

後から気泡を埋める作業がとても大変だったんです。以前、社内で開発した、高流動コンクリートという広がりやすく空気が溜まりにくいものがあり、それを使うようになってからは気泡の少ないきれいな外観になりました。

工程を簡略化することが、
良い製品に繋がる

どの新製品でも、作り始めはたくさんの手間がかかって苦労します。製品はどれも大きくて重いので、工程が多いと1つ作るだけでも体力を一気に消耗してしまい、きれいな製品を作り続けることが難しいんです。

毎日の仕事に無理が出てしまうことは、大ケガにも繋がります。なので、その工程を少しずつ簡単にしていくことが良い製品作りにとって大切です。

シキールも初めはたくさん面倒な工程があったので、作りながら考え続けて1つずつ改善をして、今のように短縮できるようになりました。

体力と頭脳で挑む
“ものづくり”

すごく体を使うこの仕事なんですが、結構自分に合っていると思っています。最初は確かに汚れや体力面で大変だったんですが、慣れてくると全然問題無いですね。むしろしっかり汗をかいて体も鍛えられて、逆に良い健康状態になりました。

それに毎日工夫したり苦労したり、良いものが出来る喜びを日々感じられるので、ものづくりは面白いです。武井工業所は製品の種類が多くて、それぞれ工程が違うのが面白いし、型から出したときにきれいだと本当に達成感があります。

ちょっと忙しい方が、やりがいがあるんです。

このストーリーを語ってくれたメンバー

  • 西関東営業部 栃木営業課梅山 英晃

    【プロフィール】日本大学 生産工学部 卒
    1999年入社
    趣味:野球観戦・ゴルフ

  • 東関東営業部 茨城営業課小野寺 謙史

    【プロフィール】筑波研究学園専門学校 建築学科 卒
    2003年入社
    趣味:野球・ゴルフ・子どもと遊ぶこと

  • 製造部 岩瀬工場 工場長戸崎 智史

    【プロフィール】茨城大学 工学部 卒
    2003年入社
    趣味:子ども達の野球応援

  • 製造部 岩瀬工場 製造班河内 啓二

    【プロフィール】笠間高校 卒
    2004年入社
    趣味:野球

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0299-24-5200

〒315-0018
茨城県石岡市若松1-3-26