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フリードレーンVⅡ 2分割の
開発ストーリー

技術営業部 技術営業課

長壁 英司

お客様のニーズを製品化できるって、とても楽しいです

「フリードレーンVⅡ 2分割」の製品概要から教えてください

そもそも「フリードレーン」は、本体と蓋が一体化している箱型の側溝です。蓋付き側溝の上を車が走るとガタガタと音がしますよね。その音がしないように作られたものです。

ただ施工現場によっては側溝内に生コンクリートを打って水が流れる方向を変える必要があり、そのために蓋を開けられる2分割型のフリードレーンを製品化しました。

本来の箱型と2分割型を併用することで、プレキャストコンクリート製品による納期短縮と、人力での柔軟な対応、その両方を掛け合わせたハイブリッドな施工ができます。

実際にどんな工事で
必要とされていますか?

今までの販売実績ですと、コンビニエンスストアの駐車場で使われることが多いです。平らな駐車場では水を流す方向の調整が必要なので、2分割型のフリードレーンの中に生コンクリートを打ち、敷調整をする形です。

通常の箱型フリードレーンよりも製品価格は上がるものの、コンビニエンスストアですと工期が40日などとオープンまでとても短いことが多いので、重宝されているようです。

開発したきっかけを
教えてください

すでに他社の2分割型が市場に出始め、県によっては工事資材としてスタンダードになりつつありました。
しかし自社製品として2分割型は無く何度か失注してしまい、その県を担当する営業全員が「自社製品として2分割型が欲しい」という強い思いを持っていたんです。

その全員の熱意が伝わって企画が通り、開発を始めることができました。

開発のねらいは何でしたか?

フリードレーン自体、他社の同類製品と比べて安全な印象を持つお客様が多いので、そこは重視しました。道路工事で状況に合わせて加工して使うことが多く、その切断加工での安心感が一番なのだそうです。

フリードレーンだけではなく他製品もそうなのですが、安全性能への信頼感を裏切らないよう、開発では試験結果だけではなく構造計算書上でも十分に安心できることをゴールにします。

正直、他社の同類製品にはもっと軽くて安いものがあります。
でも、私たちの開発では軽さをねらいません。「フリードレーンVⅡ 2分割」の開発も同じで、多少ガッシリした形状になっても、安全性能がしっかりと確保され、扱いやすく、価格が高くならないことを大切にしました。

開発ではどんな苦労が
ありましたか?

初めは1、2個くらい試作品を作って実験をすれば完成すると社内一同が思っていました。でも、いざやってみると失敗の連続。かなりの時間を費やして形を検討し続けました。

有限要素法という解析を行うことで安全性があるとする会社もありますが、私たち武井工業所が目指すのはさらにその先の安全性です。お客様に使っていただくには現場で壊れることがあってはいけないので、私たちの安全率に至るまでとことん試験や検査を行いました。

設計課では計算に随分苦労しましたし、工場でも関わった全員が作り方を工夫しました。今までで一番大変な製品開発となりましたが、その苦労の分だけ部署を超えた連帯感が生まれ、その後のものづくりで部署間のやりとりが一層スムーズになったように感じます。

製品化して、売り上げは
いかがでしょうか?

実は「フリードレーンVⅡ 2分割」が生まれたからといって、それだけを一気に売り上げを伸ばすことは目指していません。工事現場には多様な状況があるので、フリードレーンのラインナップが増えたことで対応できる「幅」が広がったこと自体が大事だと思っています。

フリードレーンの魅力は、ガタつきが無いのはもちろんのこと、街の景観の一部になるような模様、その模様で全面集水できること、模様が滑り止めとなり歩きやすいことなどで、私たちの看板と言える製品です。

すでにフリードレーンを気に入っていただいている皆様が、「フリードレーンVⅡ 2分割」を使ってよりスムーズな施工を実現していただければ、開発を苦労した甲斐があります。

今後に向けての意気込みは
ありますか?

そうですね、「これからも、どんどん先に行けたら」と思っています。
私は技術営業課に長年いるのですが、営業活動を通してお客様が「今」必要としているものが何かを、日々知ることができます。

それを持ち返ってきて今回のように製品化できたら、本当に楽しいですよね。これからこうやってどんどん開発していけたらいいなと思います。

開発ストーリーギャラリー

ぜひ、武井工業所にご相談ください。

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